相模原・中3いじめ:学校がいじめ隠し? 市立中の同級生逮捕 校長「事案あった」 /神奈川
毎日新聞 2012年12月19日(水)11時42分配信
相模原市立中の3年男子生徒(15)が同級生にいじめを受けていたとされる問題で、学校側が以前からいじめを認識していながら市教委に報告していなかったことが分かった。学校側がいじめを隠していた可能性があるとみて、同市教委は指導主事2人を派遣し経緯を調査している。
相模原署は18日、同級生の少年(14)を男子生徒への暴行容疑で逮捕した。逮捕容疑は、別の同級生の少年(15)=男子生徒への傷害容疑で6日に逮捕=と共謀し10月11日午前、校舎2階の男子トイレで、生徒の腹などを殴るなどしたとしている。同署によると、生徒にけがはなかったが、「言っても何もしてくれないから」と担任教師らに相談はしていなかったという。
男子生徒は「1年生の時から10人前後の同級生にいじめを受けていた」と話しているが、学校側は今月6日に15歳の少年が逮捕された当初は「悪ふざけや1対1のけんかがあった」と釈明していた。ところが同校の校長は18日、毎日新聞の取材に対し「いじめと判断できる事案もあった」と話し、以前からいじめと認識していたことを初めて認めた。
同市小中学校管理運営規則では、児童や生徒らに重要と認められる事故があった場合、直ちに市教委へ報告することを義務付けている。しかし同校校長は「重要な事故と認められなかった」として、男子生徒が今年10月に同署へ被害届を提出するまでは、市教委にいじめや暴行があったことを報告していなかったという。【高橋和夫、山下俊輔】
12月19日朝刊